バスケの基本パス

【バスケ元日本代表が教える】初心者が覚えたい基本のチェストパスとは?手首を使ってバックスピン、そして軸足からの体重移動!

バスケの基本

「的確なパスは試合の流れを左右する最大の武器」

私がまだ小学生だった頃、ゴールを決めるよりも胸が高鳴る出来事がありました。練習で何度も失敗を繰り返していたチェストパスが、公式戦で仲間の胸元へ正確に届き、そのままシュートまで決まった瞬間です。自分が直接得点を挙げたわけでもないのに、まるで自分のゴールかのように全身が熱くなり、今でも鮮明に覚えています。

この記事では、「バスケットボールの基礎中の基礎であり最も重要な技術・チェストパス」について、楽しく学びながら短期間で成果を出せる練習方法をわかりやすく紹介していきます。単なる“ボールの受け渡し”ではなく、私が日本代表として経験してきた「勝つためのパスの極意」に触れていきます。

チェストパスとは?

チェストパスとは、自分の胸の前から両手を伸ばして押し出す形で、味方にボールを正確に送る基本的なスキルです。「chest=胸」が語源で、その名前の通り胸の位置から放たれるパスです。

  • 両手でしっかりボールを持つ

  • 胸のあたりから押し出す

  • ターゲットの胸をめがけて送る

この数秒の動作に、試合展開を加速させる力と得点の布石となるエッセンスが詰まっています。

チェスパスの特徴とは?

一見シンプルですが、非常に奥深い技術です。

  • 強さとスピードの両立
    両手の押し出しで確実に力が伝わり、素早く仲間へ届けられる。

  • 正確さと安心感
    胸元に来るボールはキャッチが容易で、次のプレーへスムーズに移れる。

  • 攻撃リズムの向上
    短い距離をスピードに乗せられるため、速攻や流れるパスワークに最適。

  • 応用の幅広さ
    動いていても止まっていても使え、急に止められる柔軟性やパスフェイクの選択肢にもなる。

チェストパスの重要性

バスケットでは「たった1本のパス」が試合を決定づけます。わずかな遅れやズレによってチャンスは消えてしまいます。特に初心者や小学生はドリブルに頼りがちですが、ドリブルはスティールされやすいリスクがあります。

その一方で、速く正確なチェストパスを使いこなせば、守備の陣形を一気に崩し、シュートチャンスを生み出す武器となるのです。

チェストパスをマスターする基本ステップ

「チェストパス」は、自分の胸の高さ、または腹部からボールを両手で投げる、バスケットボールの基本的なパス技術です。腕の動き、腰の位置、足のステップ、多重移動を意識しながらボールに力を加えます。

  1. ボールの構え
    胸やお腹の正面でボールを保持。力まず両手で包み込むように持つ。

  2. 足と腰の準備
    軽く膝を曲げて重心を下げながら、一歩を相手の方向へ。姿勢を安定させることが肝心。

  3. 体重移動で力をのせる
    踏み出した足に重心を置き、腰から前へ押す感覚で拳一杯にエネルギーを伝える。

  4. 肘の伸ばしとスピン
    両肘を鋭く前に伸ばした瞬間、外側へ回転させてバックスピンを与える。

  5. フォロースルー
    相手に人差し指を向け、親指は床に向くように。余計な力を入れず自然なリリースを意識する。

「チェストパス」は全てのパスの基礎となる技術です。これらのステップを順番に行い、しっかりと基本を身に付けましょう!

チェストパスの練習方法

ポイントは、パスを投げる方向へどちらか一方の足を踏み出し、胸の前に構えたボールを両手首のスナップを効かせて放ちます。

チェストパスを上手にするためには、以下のポイントに注意しましょう!

姿勢と体の向き

パスを出すときは、体を相手の方向に向けましょう。両手でボールを持ち、胸の高さでしっかりと握ります。

腕の動き

腕を振ることで、ボールにスピードを与えます。ただし、力み過ぎないように、自然な力加減でパスを出しましょう。

手首の使い方

パスを出す瞬間に手首をしっかりと使うことで、ボールの回転をコントロールすることができます。回転をかけることで、パスが安定しやすくなります。

ターゲットへの集中

パスを出すときは、相手の胸の高さ、またはお腹に向けて正確に投げるようにしましょう。目標をしっかりと見定め、集中してパスを出します。

練習方法

  • 壁練習
    壁の一点を狙い、フォームを一定にして繰り返す。

  • ペア練習
    短い距離では鋭く、距離を伸ばしたら体全体を使う。

  • 動きをまぜた練習
    ドリブルからのストップ即パスやキャッチから瞬時の送球を組み合わせる。

  • 試合を想定したトレーニング
    スピードと正確さを両立させながら、リズム良く行う。

バスケットの試合では、強くて速いパスがとても役立ちます。そのためには、ボールを投げるときにしっかりとバックスピンをかけることが大事です。また、チェストパスは仲間が次のプレーをすぐに始められるように、相手の胸のあたりを目標にして投げるのが基本です。

二人で向かい合って練習するときは、ボールの通り道がずれないように気をつけながら、速くて強いパスを何度も繰り返します。リズムよく、毎回しっかり手首を使って投げると、とても良い練習になります。

よくある失敗と改善方法

  • パスが浮いてしまう → 腰を落として体重移動をしっかり意識する

  • スピード不足 → 腕任せではなく、下半身と腰を連動させる

  • 狙いがずれる → 相手の胸を目標に絞って集中する

また、指先で軽くボールを押し出す感覚をつかむことで、スピンが安定し軌道のブレが減ります。

体重移動と最後までのフォロースルーで改善!

練習中、なかなか速いパスが出せなかったり、遠くまでパスが届かずによく相手にパスカットされてしまって悩んでいる子がたまにいます。

その子にアドバイスとして私が伝えていることは、両足を軽く肩幅に開き、軸足を押さえ利き足を一歩前に踏み出します。その時に一番大事なことは、パスを出すときには、軸足からもう片足にしっかり体重を移動させながら前に踏み出すこと。そうすることで体重がしっかり乗りでボールに勢いがついてきます。

そして同時に両手の手首を体重を移動させながら外側(少し斜め下)に返してパスを出すと、ボールに逆回転がかかり安定します。回転がかかるようにするには、しっかり体重移動しながらボールが離れる瞬間に、人差し指がひっかかるように出せば回転がかかります。 これが強くて速いチェストパスの基本。

大事なのは、軸足から反対の足へ体重をしっかり移動しつつパスを出すこと。そして最後まで指先をフォロースルーを忘れなように相手がとりやすい丁寧なパスを心がけることです。

そして生きたチェストパスとは、つま先から指先までの筋肉を使った「螺旋の瞬発力」を活かすこと。チェストパスの練習として、体育館の天井の照明に当たる(実際には当てないように)くらいの高さを目標にして練習をやってみてください。

毎日少しずつでも練習を続けていくことで、腕の筋肉もしだいについてきて結果につながっていくからね!と、アドバイスと練習方法を伝えています。

個人差はあります。最初は悪戦苦闘していましたが、素直に実践していった子供たちは1~2週間後ぐらいで、徐々にスピードが速く、遠くまでパスが届くようになってきました。

まとめ

チェストパスはあらゆるパスの基礎です。正しい姿勢、体重移動、手首のスナップを習慣づければ、誰でも短期間で精度を高めることが出来ます。

私が現役時代から今に至るまで確信しているのは――「パスが上手なプレーヤーは必ずチームの中心を担う」ということ。今日から毎日数分でも構いません。壁当てやペア練を積み重ねてください。1か月後、あなたのパスは仲間を得点へ導く“魔法”に変わっているはずです。楽しみながらスキルを鍛え、チームの軸として輝く存在になりましょう。

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