この記事ではバスケを始めたばかりの小学低学年のみんなにバスケットボールのドリブルの一つ、フロントチェンジのやり方や練習方法、メリットや注意点等について解説していきます。
ポイントは強く速く低く!
バスケを始めて1か月ほどの小学1年生のお子さんを持つ親御さんから
「熱心に練習しているものの手が小さいためかボールをしっかりと手の平でコントロールできず、特にフロントチェンジのような横方向の動きをする際にボールが手から抜けてしまうことがあります。同じくらいの歳の子供たちが見事なドリブルをしているのを見ると、どんな練習をしているのか気になります。初心者に適した日々の練習メニューを教えていただけるとありがたいです。」
と相談を受けたことがあります。
親御さんのお気持ちも良くわかります。ですが、小学1年生が1ヶ月でドリブルを完璧にこなすのは難しいかもしれません。フロントチェンジやレッグスルーなどの技術も将来的には必要ですが、それらを習得する前に基本的な体の動かし方を学ぶことが上達の近道になるでしょう。
ポイントのアドバイスですが、
『目線を上げて(下を見ないで)まっすぐに“強く速く低く”』
ボールを見ながらでいいので腕全体を使ってしっかりとその場でドリブルし、慣れてきたら視線を上に。さらに慣れれば、歩きながらドリブルの練習をしてください。低いボールを打つときは上半身を曲げずに膝を少し曲げて腰を低く落としてやってみてください。
ボールを扱えるようになると、チェンジングを含む様々な技術が容易に習得できるようになります。
フロントチェンジの方法
最初に右手でボールを左に動かすとします。左手はリラックスしてボールを意識せずにおいてください。右手で数回垂直にドリブルした後、少し左側に押し出してみてください。
その時は力を入れすぎないように注意してください。左手でボールをクッションのように優しく受け止めその衝撃を和らげます。フワッとキャッチした後は同じやり方で右手にもパスします。これを繰り返しましょう!
まりつきのようなドリブルではフロントチェンジが難しいと感じるかもしれませんので、まずは通常の片手ドリブルで美しい円を描けるように練習してみましょう!
パワーポジションをとる
足を肩幅より広く開いて立ち、膝を軽く曲げて腰を落とします。これにより安定した姿勢を保つことができます。
ボールの横に手を添える
ドリブル時には手のひらをボールの横に置き、体の前でボールを押し出します。
ボールを左右に動かす
ボールを押した後反対側の手をクッションのようにキャッチし、その動作を繰り返します。ボールが体から離れないよう注意してください。
腕を引いてボールの勢いを吸収する
ボールをキャッチする際には、腕を引いてボールの勢いを和らげることが大切です。これによりボールをより簡単にコントロールすることができます。
低い姿勢を保つ
ドリブルを行うときはいつも姿勢を低く保ち、ディフェンスから身を守ることを意識します。
ドリブルを開始
利き手を使ってボールをドリブルしながら前に進みます。
相手の動きを見る
相手のディフェンダーがボールを奪うために前に出てくるタイミングを見極めます。
ボールを体の前で切り替える
相手にボールを奪われないために、体の前で素早く利き手から他の手に切り替えます。この動作をする時、ボールを強く床にバウンドさせることで相手が奪いにくくなります。
スムーズに次の動作に移行
チェンジした後はそのまま相手を抜くか、別の動きに繋げます。
練習方法
連続フロントチェンジドリル
コーンやマーカーを使いそれらの間をジグザグにドリブルしながら、
片手ずつの練習
利き手でない方の手でもボールをスムーズに扱えるように、両手でのドリブルをしっかり練習しましょう。
フロントチェンジの効果
ディフェンスを突破する際に使用
フロントチェンジは相手ディフェンダーが進行方向を予測する際にボールを反対方向に
素早い方向転換でスペースを作る
攻撃時に相手との距離が近い場合、フロントチェンジを駆使して一時的な隙を作り出しパスやシュートに繋げやすくなります。また、相手の守備が堅い時でもフロントチェンジで素早く方向転換し、自分用のスペースを確保することができます。
カウンター攻撃時の加速
速攻やカウンターの際にフロントチェンジを利用すると、相手を置き去りにし迅速に次のアクションに移ることができます。特にスピードを駆使してディフェンスラインを突破するときに有効です。
ドライブに繋げる
フロントチェンジを利用して相手を混乱させた後、スムーズにゴールへのドライブに移行することが可能です。ディフェンダーの前で初めにチェンジを行い彼らを動揺させた後、力強くゴールに向かってアタックすることが重要です。
パスやシュートフェイントの一部として使う
フロントチェンジ直後に相手ディフェンダーの反応を利用し、フェイントを加えてパスやシュートへと展開することが可能です。例として、チェンジ後にパスを装いながらシュートへと切り替え、相手を惑わせることができます。
ハーフコートでの1対1の場面で活用
ハーフコートでの1対1では、フロントチェンジが有効です。相手のディフェンスが接近している時にすばやく方向転換して相手をかわし、フリースペースを生み出すことで、1対1の勝負を有利に進めることができます。
フロントチェンジはタイミングとスピードが鍵となります。相手の動きを観察しながら柔軟に対応することでディフェンスを破ることが容易になり、試合での優れたプレーを創出することができるようになります。
フロントチェンジの利点
ボールコントロールを向上させる
フロントチェンジはボールを左右に滑らかに動かす技術であり、ボールコントロールを向上させるのに有効です。この技術を習得することで相手のプレッシャーを受けても、安定したドリブルを保つことが可能になります。
攻撃のバリエーションが増える
フロントチェンジを巧みに使うことでドリブル・パス・シュートなどの攻撃オプションが拡がります。これは相手にとって防御が困難な状況を生み出し、試合を有利に進めることが可能になります。
スピードを活かした突破ができる
フロントチェンジはディフェンダーを素早くかわすためにスピードが非常に重要です。瞬時の方向転換により相手を出し抜き、速攻やドライブにつなげて展開することが可能になります。
体力を効率よく使える
フロントチェンジは大きな動きを必要とせず効率的にスペースを生み出すため、長時間のプレーでも体力の消耗を抑制しやすいです。さらに、穏やかな動きでスタミナを温存しながら相手を巧みにかわすことが可能です。
これらの利点を考慮すると、フロントチェンジはドリブル技術の中でも基本的でありながら重要なテクニックであり、バスケットボールのプレイヤーにとっては非常に効果的です。
注意点
タイミングが重要
フロントチェンジはタイミングを誤ると、かえって相手にボールを取られるリスクが高まります。ディフェンダーが接近していたり動きが予測されていたりすると、チェンジの瞬間にボールを奪われる可能性があります。
ディフェンダーの体勢を見極める必要がある
相手の重心と動きを注意深く観察しなければ、フロントチェンジは効果を発揮しません。相手がバランスを崩していなければ、ディフェンダーに容易に対処されてしまう可能性があります。
高さが出るとスティールされやすい
フロントチェンジでボールを左右に動かす際、ボールが高く上がりすぎると相手にカットされやすくなります。ボールを低い位置に保つことができなければ、特に背が高いディフェンダーから狙われやすくなります。
スピードが足りないと効果が薄い
フロントチェンジはスピードに連動してその効果を発揮する技術です。スピードが遅ければディフェンダーに動きを読まれ、容易に対応されてしまうでしょう。この技術だけでなく敏捷性が求められます。
不適切な足の運びはトラベリングを引き起こします。
フロントチェンジを急ぐことで足の動きが不規則になり、ボールを持って移動する際にトラベリングの反則を宣告されるリスクがあります。足のステップとボールのリズムを合わせる必要があり、これは初心者にとっては難しいと感じることがあるでしょう。
これらの欠点を克服するには確かな基礎練習と相手の動きを正確に読む能力が必要です。さらに実際の試合での経験を積むことにより、ディフェンダーを巧みに避ける技術が向上していきます。
まとめ
フロントチェンジはディフェンスを突破するための基本的なドリブル技術です。相手の動きを観察しタイミング良くボールを左右に切り替えることで、
練習では「強く速く低く」を意識し安定したドリブルから始め、
これらのポイントに注意してフロントチェンジをマスターし、楽しみながら活躍していきましょう!
コメント