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【元プロ選手が語る】バスケのセンターってどんな役割?小学生でもわかる体験談&練習法ガイド

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「センターって、背が高くないとできないの?」
「自分はあまり目立たないけど、センターに向いてるのかな?」

そんな不安を感じている小学生や保護者の方へ。

私は小学生からバスケを始め、プロとしてセンターを経験しました。たしかに身長は武器になりますが、それだけが条件ではありません。チームを支える気持ちや、コツコツ努力できる姿勢も、センターにとって大切な力です。

この記事では、私自身の体験や実際に効果のあった練習法をもとに、センターの役割や魅力をわかりやすく紹介します。

「自分にもできるかも」と思えるきっかけになればうれしいです。


バスケットボールの「センター」ってどんな役割?

バスケットボールには、ガードやフォワードなどさまざまなポジションがありますが、「センター」はゴール下でプレーする、いわばチームの守りの要です。

私が小学生のとき、初めてセンターを任されたときは、「ゴールの近くで何をするの?」と戸惑いました。でも経験を重ねるうちに、ゴールを守る、リバウンドを取る、味方の得点を助けるなど、攻撃でも守備でも重要な役割があることがわかってきました。

センターは、目立たなくてもチームを支える“縁の下の力持ち”。だからこそ、やりがいのあるポジションなのです。

センターはゴールを守り、攻撃の起点となる重要な存在!

結論からお伝えすると、センターはバスケットボールにおいて、攻守の中心になるポジションです。ゴール下で相手のシュートを止め、リバウンドを取ることでディフェンスの要となります。そして、オフェンスではゴール近くでシュートを決めたり、味方のプレーをサポートするなど、得点にも大きく関わります。

「チームの勝利に貢献したい」「目立たなくても、確実に役に立ちたい」――そんな気持ちを持っている人には、ぴったりのポジションです。

12日、市民体育大会ミニバスケット春季大会① | 公益財団法人 さいたま市スポーツ協会WEB


センターはゴールを守り、得点を生み出す縁の下の力持ち!

センターは、守りでも攻めでもチームの要となるポジションです。ゴール下で相手のシュートを防ぐディフェンスの要であり、リバウンドでボールを取り、攻撃のチャンスを広げる存在。さらに、自分で得点を決めることもある重要なプレイヤーです。

試合の中で目立つのは、派手なドリブルやスリーポイントシュートかもしれません。でも、実は「センターのがんばりが試合を支えている」と言ってもいいくらい、大切なポジションなのです。

なぜセンターが試合を左右するほど重要なのか?

センターは、なぜここまで大切なポジションとされているのでしょうか?その理由は、試合の中で“ゴールに最も近い”場所にいるからです。バスケの試合で一番大事なのは「得点を多く取ること」そして「相手に得点させないこと」です。センターはその両方に深く関わります。

ここでは、センターに求められる主なプレーを紹介します。

リバウンド

相手や味方のシュートが外れたとき、跳ね返ったボールを取るプレーです。これができれば、相手に得点を許さず、味方にもう一度攻撃のチャンスを与えられます。

ブロックショット

相手のシュートをジャンプしてはね返すプレーです。タイミングや読みが大切で、試合の流れを一気に変えることもあります。

【ブロックショットの失敗談:焦りすぎた結果…】

6年生のときの大事な試合でのことです。相手のエースがドリブルでこちらに向かってくるのを見て、「絶対に止めてやる!」と気合いを入れてゴール下で待ちかまえていました。

相手がジャンプシュートを打とうとしたその瞬間、私は思いきり跳び上がってブロックにいきましたが手ごたえは……なんとゼロ。ボールにかすりもしませんでした。

実は相手は、ブロックを読んで“ポンプフェイク(シュートのふり)”を使ってきたんです。私はそれに完全に引っかかってジャンプ。空中にいるあいだに、本物のシュートを打たれて、きれいに得点されてしまいました。

コーチからは「ブロックにいく前に、まず“本当に打つかどうか”を見極めること」と言われました。この経験から、「ブロック=飛ぶこと」じゃないと学びました。

それ以来、ジャンプする前に必ず相手の目線や手の動きを観察するように心がけています。むやみに跳ばなくなってからは、ブロックの成功率も上がりましたし、フェイクにも引っかかりにくくなりました。

ポストプレー

ゴール近くでボールを受けて、フェイントやターンを使いながら得点を狙います。技術と判断力が問われるプレーです。

スクリーン(ピック)

味方が自由に動けるように、相手ディフェンスを体でブロックします。地味ですが、非常に重要なチームプレーです。

センターの活躍次第で、試合の流れが大きく変わるのです。

田沢湖スポーツセンター女子ミニバスケットボール新人大会 | 田沢湖スポーツセンター女子ミニバスケットボール新人大会 | 秋田県立田沢湖スポーツセンター


【体験談①】背が高いだけじゃダメ!センターとして成長できた理由

私が小学高学年になったころ、背がぐんと伸びたことで、自然とセンターを任されるようになりました。まわりの大人たちや仲間からも「背が高いからリバウンドは得意だよね」と言われ、自分でも「きっと簡単に取れるだろう」と思い込んでいました。

でも、実際の試合はまったく違いました。ボールがどこに落ちるか予想できず、ぼんやりジャンプしては空振り。相手に体を押し込まれ、ポジションを取られてしまうこともしばしば。リバウンドのたびに悔しさが積もり、試合後にこっそり泣いたことも何度もありました。

そんなとき、ある練習後に監督が声をかけてくれました。「リバウンドはね、高さじゃない。タイミングと予測がすべてだよ。」その言葉が、私の中でスイッチを入れてくれました。

私はすぐに行動に移しました。自宅の壁にバスケットボールを投げて、跳ね返ってくるボールをひたすらキャッチするという、シンプルなリバウンド練習を始めたんです。最初はうまくいかず、壁に当たったボールがあらぬ方向へ飛んでいくばかり。でも「今度こそ!」と毎日続けました。お風呂前の10分間や、登校前のちょっとした時間も使って、1日も欠かさずに。

1か月、2か月と経つうちに、不思議とボールの落ちる位置が“感覚で”わかるようになってきました。リバウンドの瞬間、相手の動きやシュートの角度を見ただけで「次はここに落ちる」と思えるようになり、試合でも自信を持って飛び込めるようになりました。その結果、背が高くてもリバウンドが取れなかった自分が、相手に負けずにボールを奪えるようになったのです。

この経験から私は学びました。センターに必要なのは「背の高さ」だけではなく、「地道な努力」と「工夫」。それに、悔しい気持ちをエネルギーに変える力も大切です。「センターは背が高ければいい」という思い込みを、自分の努力で乗り越えられたことは、今でも私のバスケットボール人生の大きな財産になっています。

第14回 諫早西ロータリー旗争奪 ミニバスケットボール大会(2日目) | 諌早西ロータリークラブ(公式サイト)

【体験談②】プロの舞台で感じた、センターとしての責任とやりがい

私がプロ選手としてセンターを務めていたとき、もっとも印象に残っているのは大会の準決勝でした。相手チームのセンターは、体格も技術もトップレベルで、インサイドでの攻防はまさに“格闘技”のようでした。

その試合では、私は一試合でリバウンドを22本取りました。ブロックショットも3本成功し、相手のシュートを止めるたびに、味方が勢いを増していくのを感じました。

試合後、監督からこう言われました。

「今日の勝因は、間違いなく君の粘り強いプレーだ」

華やかなシュートやドリブルとは違い、センターのプレーは目立たないことも多いです。でも、その裏には大きな責任とやりがいがあります。自分の働きでチームが一つになる感覚。それこそが、センターならではの喜びだと感じました。

【センターに向いているのはどんな子?】

センターは、単に「背が高い人」がやるものではありません。以下のような特徴を持つ子は、センターとしての素質があります。

  • 体を動かすのが好き

  • チームのために我慢強くがんばれる

  • 相手の動きをよく観察できる

  • 目立たなくても努力できる

  • リバウンドや守備にやりがいを感じられる

  • ゴール下でのプレーにワクワク
  • 仲間を助けたいという気持ちが強い

もちろん、背が高ければ有利ではありますが、「タイミングの良さ」「ポジショニングの上手さ」「体の使い方」や「頭の使い方」次第で、背が低くても十分活躍できます。実際に、私がプロの現場で見てきた中には、180cm以下でも相手の動きを読み取ってリバウンドを量産する選手がたくさんいました。

むしろ、小学生のうちは成長途中。これから身長も、筋力も、技術も伸びていきます。大切なのは、「やってみよう」と思う勇気です。

【練習メニュー】センターとしての力をつけるために必要なこと

センターとして成長するためには、技術と体力をバランスよく鍛えることが必要です。以下のような練習メニューを取り入れてみましょう。

リバウンド感覚を鍛える練習~私のやり方~

私がリバウンド力を伸ばすために取り組んでいた方法は、とてもシンプルだけど効果のある練習です。放課後、公園の壁にバスケットボールを投げて、跳ね返ってきたボールをジャンプしてキャッチする。たったそれだけの動きですが、毎回ボールの跳ね方が違うので、自然と「どこに落ちてくるか」を読む力が養われました。

慣れてきたころには、家族や友達に壁に投げてもらい、自分のタイミングではなく“相手の動きに合わせて”反応するようにも工夫しました。これによって、より試合に近い状況での反射力やタイミングも鍛えられました。

この練習を毎日コツコツ続けていくうちに、試合中でもボールの落下地点が予測しやすくなり、リバウンドに飛び込むタイミングもだんだんと合ってくるようになりました。早い人なら、2週間ほどで違いを実感できると思います。

フットワークトレーニング

ラダーやマーカーを使って、細かいステップや方向転換の練習をします。特に横への動きが早くなると、守備力がぐんと上がります。コーンを置いてジグザグに動くステップ練習もおすすめ

ポストプレーの反復

  • 背中を相手に向けてボールを受け、ターンしてシュート

  • フェイクを入れて相手を動かし、タイミングをずらしてみよう

ターンシュートやフェイク、ステップインなど、ゴール下で使える動きを身につけるための反復練習です。ミニハードルやパイロンを使うと、より実戦的になります。

スクリーンの理解と実践

  • チーム練習で意識的にスクリーンの動きを取り入れる

  • 味方のために体を張るという意識を持つ

味方を助ける動きを身につけるために、パス練習や3対3の中でスクリーンを意識的に使いましょう。

試合映像を見て学ぶ

上手なセンターの動きを真似してみるのも効果的です。特に、どんな動きのあとにリバウンドを取っているか、どんな守備をしているかに注目してみてください。

例えばYouTubeなどで、NBAの名センター(シャキール・オニール、ティム・ダンカンなど)のプレーを見るのもとても勉強になります。動き方や体の使い方をまねしてみると、ヒントがたくさん見つかりますよ!

200725_交流練習試合 | 峰ミニバス


【まとめ】センターは「見えないところで勝利をつかむチームの心臓」

センターというポジションは、華やかな得点シーンで目立つことは少ないかもしれません。ですが、実はチームの勝敗を左右する、とても重要な存在です。

私もこれまで、何度も失敗を経験し、うまくいかずに悔しい思いをしてきました。それでも、仲間と励まし合いながら、地道に練習を続けることで少しずつ前に進むことができました。

「自分には向いていないかも…」と感じるときがあるかもしれません。でも、努力を重ね、工夫を続ければ、必ず成長できます。

センターは、まさにチームの“心臓”です。あなたのひとつひとつのプレーが、仲間を助け、チーム全体を支える力になります。そして、そんな自分のプレーが仲間の笑顔につながったとき、きっとバスケットボールの本当の楽しさを感じられるはずです。

この記事が、センターというポジションに挑戦するあなたの背中を、そっと押す力になれたら嬉しいです。

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